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なんやこれ

星井美希むっちゃ失恋する説

 

追憶のサンドグラスむっちゃええよな

 

 星井美希の持ち歌には失恋曲が圧倒的に多い。
 『relations』、『マリオネットの心』が特に有名だが、明るい曲とされる『Day of the future』も「Good bye lovelorn (lovelorn=失恋)」と歌っており、実はある意味失恋ソングである。カバー曲でも『squall』をはじめ失恋曲が目立ち、ミリオンライブ側のソロ曲に至っては『追憶のサンドグラス』『Fake self × True self』と二曲とも失恋である。堂々の失恋率100%。
 さて、ミリシタの追憶のサンドグラス実装により昨今『星井美希=失恋曲クイーン』の図式が再び注目されているが、「恋愛には不自由なさそうな星井美希が失恋曲ばっか歌わされるの、何?」みたいな意見も目立つ。
 ところが、私の脳内では星井美希というのは恋愛に不自由しかない女であるという点で全脳細胞により意見が一致しているのである。

 それがゆえに、星井美希は失恋曲クイーンであり、失恋曲がよく似合うのは紛れもない事実である(小泉進次郎)と考えている。以下、この辺りの私の脳内を開陳する。

 

 確かに、星井美希が超絶美少女であり大量に告白されるという描写には初出作である箱マス以来事欠かない。一日に31人に告白されたらしい。やっべ。
 そんなに大量の男子に告白されるというのなら、男子側でもその告白へのハードルの高さは有名なものとなるだろう。その31人にたどり着く前に幾多の凡夫が振り落とされているはずである。告白にこぎ着けることのできた31人は、きっとクラス代表のイケメンorインテリ軍団であるにちがいない。
 ハイスペック人間に告白されるのならありがてーじゃん、と我々恋愛餓死者は思うかもしれないが、だから我々はモテないのである(ヘイトスピーチ)。よく考えてみると、いくらスペックが高かろうが大した関わりもない異性に祭りのように集られても付き合う気ねえわそりゃ。
 そんな高嶺の花のようなアイドルの彼女であるが、アイマス初期からのPラブ勢筆頭であることで有名だ。所謂覚醒美希の『ハニー』呼びはインターネットに激震をもたらした(この頃私はアイマスの存在を知るよしもなかったが)。さて、そんな『ハニー』たるPの人となりについてだが、アイマスのPは各ブランドにおいて毛色が違う描写がされている。ネットでは時々アイドルのプロデューサーとしていかがなものかなはっちゃけ方をするデレステPや、プレイしている我々がプロデュースされたくなってしまうほどの超絶イケメンシャニマスPが有名だろうか。一方で、765のPはどの作品においてもそういった個性は少なく、真面目だが少し冴えない男といった印象である(もちろん、コンシューマーまでの作品は仕様上プレイヤー次第でとんでもねえ悪辣セクハラPにもできるのだが)。
 では、なぜイケメンハイスペボーイズも身の周りに多いであろう美希は、比較的普通な人間とみられるPのどこに惹かれているのだろうか? これはありきたりな答えだが"Pにしかない何か"と言うことができるだろう。それが何なのかの議論はここでは控えるが。
 ところで、一般論として「ある人間にしかない何かが好きになった人、代えがきかないので厄介な恋愛をする説」、あるのではないだろうか。実に下世話な説だが、皆さんも割とおわかりいただけるだろう。ってかそういう経験をしたことがあるorしている人が近くにいたことがある人の割合はかなりの確率にのぼるのではないかと思われる。しかも、得てしてそういう恋愛における『その人にしかない要素』というのはなかなか言語化しづらく、それゆえに周りの人にはなぜその恋が発生しているのかいっさい見当もつかず、失恋などしようものならどう言葉をかけてあげればよいのかこちらまで困り果ててしまうものである。「なぜ、そのコンビ?」みたいなのが生まれがちであるのもこういった理由である。たぶん。ごめん雰囲気で語ってる。恋愛意味分からん。
 本題に戻って、星井美希も意味分からん。意味分からんがとりあえず彼女の印象として、『なんか飄々としてるが積極的で一途』というイメージがあるのは皆さんも理解していただけるだろうか。一言でいうならすごいかわいい。これが超絶美少女アイドルなのだから鬼に金棒に核弾頭よ。プロデューサーだろうがなんだろうが全生物イチコロである……

 

 とはならないのある。

 

 何度も言うとおり、765のPというのはどうにも真面目でカタい雰囲気がある。ことアイドル×プロデューサーの関係に対しては崩す気はなく、二次創作のような流れにはなかなかならない(というのが私の脳内的P像であるが、意見には個人差がありそう)。確か、春香に対してはそのラブコメ主人公ばりの鈍感さとカタさで一度フっていたのではなかったっけか。
 おそらく、相手が星井美希であってもそうである。美希が告白しようにも、なんやかやで一切取り合ってくれないだろう(というのが今回の追憶のサンドグラスコミュでありスーパー解釈一致だったので、ここ最近は脳内が祭りである)。すなわち勝率ほぼ0%の恋である。こんなものを心に抱いているならば、いくら美男子に告白されていて恋愛に不自由なさそうな外見を呈していても意味がないのである。
 しかも、美希の恋路を阻んでくるのはおそらくPだけではないだろう。世間体が最大の敵だ。超絶美少女アイドルという美希の持つ立場が災いして、万に一つ美希の恋が結ばれることがあったにしても、世間一般からは「は?」となるだろう。特にプライベートの美希を知る者からは。オイオイオイオイあの中学の時いた星井って子、今むっちゃアイドルしてるけどジャニーズ顔負けの文武両道サッカー部キャプテンの藤原くんをあの時フっておいてどんなイケメン俳優と結婚するかと思いきや謎のプロデューサーだぞオイオイ。オイオイオイ。下世話が発生するわけである。
 これ以上言うと世話が地獄に堕ちるのでみなまで言うまい。

 

 星井美希には失恋しか残されていないのである。告白イケメンボーイズはプロデューサーではないのだ。

 

 おそらく、星井美希に失恋曲がよく渡されるのも、プロデューサーがその辺のことを割と理解した上で、星井美希失恋曲むっちゃ映えるぞとなっているのかもしれない。もしかしたらプロデューサーは星井美希に『あきらめさせる』ためにわざわざ失恋曲書いてもらって渡してるまである。ひどいね。

 

 でも失恋がむちゃくちゃ映えるのは実際そうなので、私の脳内では星井美希は一生失恋している。とそんな想像をするのは酷だろうか。