奥旅net

なんやこれ

12/24 クリスマスと担当のはなし

ちょー久しぶりの更新

 読者の皆さん、生きてましたか?(私のブログの読者は一人もいないので、これは存在しない人間への呼びかけです。)

 どうやら、クリスマスイブです。もちろん私には関係ありません。ので、せっかくクリスマスに記事を更新して自慢でもする気かオイ?みたいなことは言わないでください。むしろこんな日に怪文書の肥溜めのようなこのサイトの筆を執っていることを憐れんでくれ。

 

 さて、改めましておくたびです。最近ついったーのアカウントの転生を完全に済ませまして、個人情報は一切バラさない謎の人間としてやっていこうと心に決めた矢先、Discordにグーグルの検索結果のスクショを載せたらログインしているアカウントで名前が割れました。インターネットへたくそですね。やってしまったことは仕方がないので、即時削除して、「私の名前は岡田達樹です」という適当な名前を連投して見てしまった人の記憶を改ざんしておきました。私の名前は岡田達樹です。I am Tatsuki Okada. 我是岗田达树。OK? ちなみに本名は奥田瑞月です。高度な情報戦ですね。

 

聖ミリオン女学院の校章に模られた文字が露骨にSMなの気になる

 気にしてんじゃねーよ精神完全汚染人間がよ。

 

 それはそうとして、ミリ女イベント、始まりましたね(始まりましたどころか今日で終わりです)。私はミリマスに真剣なオタクになったのはミリシタから(グリマスは雑にやってた)ですし、なんなら今年に入ってからですので、グリマス時代に存在したらしきミリ女という概念は寡聞にして知らなかったのですが、どうもまわりのオタクが騒がしいと思ったら、設定がアホ作りこまれているようですね。

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特設人物紹介ページとかまである

 なんやこれすごいな。まずもってプロットが完全に少女漫画です。とあるお嬢様学校には、学校生活で特にかかわりの深い上級生・下級生を姉妹のように扱う制度があって、その姉妹にはそれぞれに花の名前が付けられている。主人公うみみはミス・ラベンダーことあずささんを慕っているが、突然現れた下級生の転校生徒はミス・ラベンダーと旧知の仲。……ねえ、誰か見てない? 具体的に言うと、マなんとかさまが。

 や~~やってくれたな劇中劇の質が高いマスター劇中劇の質が高いデイズ。とうとうミリシタ本編で本格的劇中劇(以前にもきょーきらんぶとか無かったわけではないですが)。やってくれましたよ。この調子でほかのプラチナスターテールも見てみたいです。

 まあ、とりあえずやってみてください。スーパー元気爆進ボンバーみたいなキャラといわれがちなうみみのちょーおしとやかな演技とか嫉妬するところとか、普段見れんから。劇中劇でキャラの方向性一気に変える作品は神。

 

Miss.Lotus

 ところで、私が最近ブログを更新していなかった理由は他でもない、単に書くネタがなかったということに尽きるのですが、先述のDiscordに生息する奇特な人類にブログを書け書けと急かされてしまいまして。じゃあ何書けばいいんだよと聞けば、私がその時丁度田中琴葉かわいいを嗜んでいたせいか「田中琴葉を書け」と。

 

 ええんか?

 

 まあ、フォロワーなどで少し私を見かけたことのある方ならご存知かもしれませんが、私の担当は主に田中琴葉北上麗花と徳川まつりです。ASなら星井美希。あ~最近BC読んでかなしほむっちゃキテるわ。多いな。で、

 あああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(叫ぶビーバー(マーモット(声の主はただの男性)))

 

 先日、心臓を射抜いた上に継ぎ矢されるみたいな超絶被弾ガチャが出現しまして。

 限定はASの担当、恒常はシアター組の担当。そんなことある?

 しかも

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うつくしい

 おい隣おい!!!!!!!!!麗花さんまでおる!!!!!!!!!

 

 てか担当しかおらん!!!!!!!!!!!!担当以外がおれ!!!!!!!!!!!!!

 

 ……はい、狂いました。クレラップ人間です。鮮度を保ったまま保存されています。

 というわけでとりあえず爆回ししまして、今回はアイドルの枠を超え、女優などとしても幅広く活躍されているミリオンスターズの田中琴葉さんにお越しいただきました~~~~!!!!!え、美希?えーっと……え、美希?

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はいかわいい

 はいかわいい。

 なんでも、今回のミリ女イベでは「ミス・ロータス」と呼ばれる三年生で、フェンシング部の部長。文武両道であり穏やかで優しく、誰からも好かれる完璧超人という役柄を演じているらしいです。フェンシングが特技設定、生きていたんやな。かっこよすぎるし衣装も完璧じゃないですかこれ。ちょいシックな感じで大人っぽい感じの曲にはちゃめちゃに合います。もう琴葉の衣装に困ることはありませんね(Fes限は知らん。くれ)。

 しかし、演劇が得意という設定に違わず、この田中琴葉というアイドルはひたすらあらゆる役柄を演じ上げています。すごい。そんでもってソロ曲が「ホントウノワタシ」だの「シルエット」だの、オタクを殺すことが好きらしいです。う~ん、深く語れんから聴いてないやつは聴け。

 で、なんか田中琴葉について書け、か。難しいですね。考察とかを垂れようものなら私なんかより素晴らしい人は他にいますから。私に語らせたところで感動詞しかない語彙力消滅クソ文書しかできないなってのがここまで書いたノリでなんか分かってきました。う~ん。

 

 私の名字は田中だったかもしれない。

 

 

 ほら、もう口走る内容がヤバいもの。

 

 

 

 あ~田中琴葉

 

 

 

 

 

 

聖夜と三ツ星、星座の位置

 

 

 ラジオのジングルが日付変更を伝える。二十四日だ。

 大学生の頃はよく聞いていた深夜番組。最近の深夜零時といえば、仕事を終わらせて帰る日は疲れて寝ている時間だし、立て込んでいる時はデスクに向かっている時間。深夜FMの独特なテンションも懐かしく感じるが、それがカーステレオから流れてくるというのは少し新鮮でもある。

 いつの間に車を乗りこなすようにもなったし、仕事で人を乗せるようにもなったかあ。学生の頃、当時の彼女と家で聴いていた時には予想もつかなかった感慨で、ヘビーローテーションされるクリスマスソングに耳を傾ける。隣にいるのは、学生時代には助手席に乗せることになると思いもしなかったようなタイプの女性——アイドルだ。

 とはいえ、芸能記者が好きそうな”経緯”があって彼女を乗せているわけでは決してなくて、たんなる仕事で彼女を送っているだけである。結局就職することになった企業が芸能プロダクションであり、事の成り行きでアイドルのプロデューサーを任されるようになったという、それだけだ。

 南を目指して高速道路を飛ばす。規則的に街灯が流れ去っていく。地上を照らす人家の灯りは次第に増え、あの山奥のロケ地では頭上に見えたたくさんの星も、ひとつ、またひとつと見えなくなっていく。

 しかし、オリオン座だけは、全ての星がまだくっきりと南の空に光る。誰もが知るようなあの特徴的な形で。その真ん中には三つの星が、やはりきれいにそろって光っている。

 

三つ星かあ。

 

時を遡ること少し前、数十キロ北で交わした会話を思い出していた。

 

 

 

 

 

 

「しっかし、明日はクリスマスイブだっていうのに、こんな遅くまで仕事を入れちゃってごめんな」

「いえ、大丈夫です。この時期は収録が忙しいのは承知していますから」

 この業界では年末年始は書き入れ時だ。各局が特別スケジュールで放送するバラエティー番組には、様々な旬の芸能人たちが出演する。アイドルだって例外ではない。今をときめくあらゆるアイドル達が、競うように年末年始スペシャルの出演を決めていく。担当している39プロジェクトのメンバーのスケジュールも、この一か月ほどはみんな真っ黒に詰め込まれている。去年はこんなに忙しかった記憶がないので、みんな着実に人気をつかめてきているということではある。

「とはいえ、こんな年末ギリギリまでロケがあるとはなあ……。こっちが不安になるほどだよ、制作スケジュールは追いつくのかって」

「まあまあ、大御所の方も出ていらっしゃいましたし、スケジュールの調整が難しかったんだと思いますよ?」

「そういう『大人の事情』なんだろな」

 

 彼女——田中琴葉は、真面目だ。局のスタッフや先輩の芸能人の間でも多少話題になっているほどには、真面目だ。もし自分のような不真面目な人間がアイドルの側だったら、今回のオファーだって「せっかくのクリスマスに年末なんだから、少しくらいこっちのスケジュールも考えてくれよ」とかなんとか言ってプロデューサーに不満を漏らすところだろうが、むしろプロデューサーである自分が琴葉にたしなめられることの方が多い。ちょうど、今のように。

 ただ。琴葉は、時々真面目過ぎる。時折なにやら自分で抱え込んで、寂しそうな顔をする。これは、彼女の所属するユニット——トライスタービジョンのメンバーや、自分含め事務所のスタッフなら知っている。現場の共演者はたぶん知らない。今だって、ちらりと助手席の方を見れば、時折白い灯りに照らされる横顔がそんな風に見えて、いくらどうしようもない仕事のスケジュールとはいえどことなく申し訳なくなって、東京へ帰る車のアクセルが数キロわずかに速度超過をしている。クリスマス前に新年の挨拶を連呼する現場、泊まるほどではないが東京に帰る頃にはギリギリ日が変わっている山奥のロケ地、ユニットメンバー三人で微妙にかみ合わないスケジュール。どうにかならなかったかなあと思うも、所詮一芸能事務所の職員の手はず一つで全てを解決できるようなものでもなかったのだ。

 

「……まあなんだ、今日で特番収録ラッシュも一段落つくし、明日明後日はとりあえずオフだし、帰ったらゆっくり寝て疲れを取ってくれ。それで……おいしいクリスマスケーキでも食べて、気になる番組でも見て、恵美やエレナと遊びにでも行ってくれ」

「あ、ありがとうございます……」いろいろ考えていたせいで突然まくしたてる感じになってしまって、少し琴葉を当惑させてしまった。

「でも、エレナは明日まで沖縄ですし、恵美は明後日に収録が……」

「あっ」やっぱり妙にスケジュールがかみ合わないんだ。担当アイドルの方がメンバーのスケジュールを正確に把握しているという、あるまじき失態だ。

 

「あー……、ダメだな俺。なんかすまない、琴葉。トライスタービジョンの三人ですら会える機会が少なくて……」

「いえ、気を遣ってくれるのは本当に嬉しいですから! それとも……また寂しそうな顔してましたか?」

「いや、全然」してた。なんて正直に言うと、気の遣わせあいになるし。

「ここ最近、琴葉にもかなり無理してもらってたしさ。なんとか今までの分を全部埋め合わせて休んでほしいっていうか……そうだ! 琴葉、恵美の明後日の収録って、お台場で昼間だよな?」

「ええ、確かそうですけど……」

「夕方から劇場の事務所でクリスマスパーティーでもやろうよ、ちょうど近所だしさ。世の中はクリスマスムードも落ち着いちゃってる頃だろうけど」

 うちのアイドルたちの拠点……ないしたまり場になっている劇場も、あの局も、両方ベイエリア。目と鼻の先といってもいい。最近はおのおのが忙しいせいで事務所の人影もまばらだが、逆に言えば自由に使えるということでもある。

「そうですね、収録上がりなら恵美も来てくれるかも! 連絡、取ってみますね。……あ、トライスタービジョン以外でも予定が空いてたら来る子とかいるかな?」

「仕事が早いぜ」

「善は急げ、ですよ。あとは、どんなものを用意しましょう? ケーキはもちろんとして、クリスマスっぽくて恵美とエレナが喜びそうなものといえば……」

「そうだな……せっかくだからクリスマスらしくて……ダメだ、疲れて頭が回らねえ」

「ふふっ、私も今はあんまり思いつかないです」明日また話しましょう、と琴葉は続ける。

「そうだな」

「プロデューサーさんも、帰ったらしっかり疲れを取ってくださいね?」

「そうするよ……琴葉は眠かったら寝てていいぞ、ロケバスと違って乗り心地は悪いけど」

 各々のあまりの多忙さに、ここ数か月は時折事務所の社用車が全て出払うようなことも幾度かある。今日もそうで、結果、お世辞にも乗り心地が良いとは言えないうちの自家用車でアイドルを現場まで送っていくことになってしまったのだ。

「いえ、隣で運転してくれるのに寝るなんて失礼ですよ!」

「俺は構わないよ。そろそろクリスマスイブだっていうのに風情もへったくれもない車で過ごしてもらうのも申し訳ないし、何とかくつろいでて。古いし揺れるから、無理にとは言わないけど」

「うーん、でも、できるだけ起きてます。……だって、クリスマス前の深夜にプロデューサーさんの車で高速を走っているってのも、なんというかその、ドライブっていうか……」

「そう?」

「仕事帰りなのにプロデューサーさんの車で、運転席の隣に私がいて、いいのかなって……って、なんか変なこと言っちゃいましたね、ごめんなさい!」

「……じゃ、ラジオでも付けようか」

 

 その方がクリスマスっぽいし。

 カーステレオを片手で操作し、FMを付ける。この時間はきっと、クリスマスソングづくしだ。

 

 

 

 

 

 

 規則正しく高架のジョイント音が響く。東京まであと少しだ。

 結局、琴葉はその後すぐに眠ってしまった。街中で聞き飽きたような歌をひとり聞き流し、単調な高速をひた走る。会話もないから普段の運転と同じように静かにハンドルを握っているだけなのだけれど、隣に琴葉がいるとこんな車でも少しだけ雰囲気が変わる。アイボリーのコートに顔をうずめて寝息を立てる彼女はかすかにブーケのような香りがして、少なくとも、普段乗るときの慣れきってしまったような中古車特有のにおいはしない。さっき琴葉の言おうとしていたことが自分にもわかるような、わからない方がいいような。

 

「メリークリスマス」

 日が変わったから、小声で言ってみる。まだイブなのだが。聞かれているはずはないが、クリスマスソングに少しかき消されたせいで恥ずかしくなって、起こさない程度にラジオの音量を上げてごまかした。

 

 ビルが増え、高速道路とはいえカーブが増える。オリオン座を探す暇などもちろんない。しかし、きっと劇場からも誰の家からも、今夜南の空にはオリオン座は三つ星まできれいにそろって見えるだろう。宇宙のことだから、三つの星同士が実際何光年離れているのかはわからないが、誰が見つけて結んだのか分からない夜空の星座の上に、確かにあの星たちは三つ隣に揃って輝いているのだ。それはずっと変わらない。誰かが——例えば自分が、あの三つ星を一つだけ取ってきて部屋に置いておくなんてことは、できるはずがない。

 

 僕は、冬の空に光る三つの星を、いつも見上げている。

 

(完)

 

 

 

 

何が完じゃお前

 

 きめ~~~~~~~~~~~。

 担当アイドルに恋心を抱くのはやめましょうね、健全なクリスマスを。